8時30分に起きる。ひと風呂浴びて朝食。このカプセルホテル、宿泊料に朝食も含まれているのだ。トーストにコーヒー、ゆで卵がある。食パンはセルフサービスで焼き、まるでYHである。利用者も若い女性がめだち、外国人観光客の姿も見られる。ただ、食堂は狭いので、旅の語らいをする気分にはならなかった。
近鉄で奈良へ行くK氏と別れ、JR難波駅へ。今日の16時までに福岡に戻らないといけないI氏とは姫路でお別れである。今日中に北九州へ戻ると決めて、JRを乗り継いだ。
JR難波からの電車内で、乗り換えの質問をおばあちゃんから受けた。三宮方面へ行きたいというので、同行する。後に尼崎で降りると知り、大阪で新快速に乗るまで一緒だった。尼崎で降りる際に丁寧にお礼を言われた。
姫路から一人旅である。
上郡から向かいのシートに女性が座った。検札があり、彼女も「青春18きっぷ」だったので、それをきっかけに話す。
30代後半(推定)の彼女は岡山のイトーヨーカドーに買い物に行くところだった。滋賀県からの日帰り旅で、結構歩き回るのが好きだといっていた。岡山までの間、楽しく話す。
岡山から先、四国に渡って松山からフェリーで小倉に渡るか、まっすぐ山陽本線を進んで、今日中に折尾へ戻るか?
時刻表でまともに調べていないので、まっすぐ進むことにした。
そう、実は今回の旅、無計画なのに、時刻表を持っていないのである。
まともに調べたのは、福山に着いてからである。下関行きを見送っても、22時には帰れることがわかり、ここで初めて、職場への土産を買った。広島県で岡山銘菓の「吉備団子」を買った。
この土産に次回旅に出させてくれることを託す。
尾道から本郷まで、感じのいい老夫婦と雑談。降りる際に「お父様によろしく」といわれた。
「父ちゃん、広島の本郷で降りて行ったおじさまが『よろしく』だって」
父から怒られそうなので、言わないでおくことに決めた。
西高屋から3歳の女の子を連れた母親が向かいに座った。東京に住んでいて、広島の実家に里帰りしていると話してくれた。母親は同い年か年下かもしれない。結婚していたら、このくらいの年の子供がいてもおかしくない。う〜ん。
広島からは隣に女子大生が座った。スマップのコンサート帰りで、小郡まで乗るらしい。山口大生だった。小一時間ほど話す。
小倉には21時に到着。ちょうど「わっしょい百万夏祭り」が終わった直後で、浴衣姿の集団がわんさかいた。流れに逆らうようにして、駅近くの食堂で夕食。小倉のホームで電車を待っていると、見覚えのある顔。高校で非常勤講師をしていた時の同僚だった。
折尾に着くまで、雑談。
時刻表も持たず、一人でいることの少ない一人旅は、こうして無事終了。
今回の旅でわかったこと。
隣、または同じボックスに座った人は、ほとんどの確率で楽しく雑談できる!
また、旅に出たいものだ。
(完)