飯山線をいく

 森宮野原で8分停車。ホームに日本一の積雪量の記念碑が立っていた。8メートル近く積もったらしい。このあたりが豪雪地帯であるのは知識で知っているが、夏なので想像できない。いつも4メートルくらい積もるらしい。本当だろうか。

 千曲川の蛇行に寄り添う形で線路も蛇行している。護岸工事もほとんどやっていないようで、車窓も十分楽しめる。

 長野県から新潟県に入り、終点の十日町に到着。しかし列車はそのまま越後川口行になるらしい。列車を分けているのは列車が雪で運休、遅れた場合の影響をなくすためである。列車番号が変わるだけで、乗客から見れば十日町に45分停車するのんびりした列車という印象しかない。

 飯山線に沿ってコンクリートの立派な高架線が作られていた。高架駅になるのだろうか。それにしては飯山線とつながっていない。

 新幹線?にしては単線だし…。

 後で北越北線とわかった。今の北越急行(ほくほく線)である。

 車内に荷物を残して郵便局を探す。案内図をたよりにがんぎの続く歩道を歩いていくが見つからない。駅からかなり歩くようだ。乗り遅れることを考えると心細くなり、引き返す。

 進行方向右手に見えていた千曲川は新潟県に入って信濃川となる。十日町から先は左手に見えるが、ちらちらと見えるだけである。

 家などは豪雪に対抗する造りになっていて、屋根が独特のカーブを描いているのが印象的だった。学校の体育館も同じように玉ネギみたいなカーブを描いていた。

 峠を越えた列車は転がるように勾配を下り、越後川口に到着。今度こそ旅行貯金をしたいものだ。しかし郵便局の貯金窓口は16時まで。次の列車は1609分発。のんびりしちゃおれん。地元の人をつかまえて、場所を聞く。国道沿いにあるそうだ。郵便局にギリギリセーフ。駅まで走る。

 ん、せっかく立ち寄った町なんだし、首からカメラもぶら下がっているな。

 カシャ。

 走ったおかげで、生徒を心配させない程度に間に合った。

ついに新潟へ

 上越線の長岡行は下校列車だった。高校生が多数。なぜか女子高生が多い。将来の越後美人を約束された顔立ちの笑顔にしばし見とれる。そして「全国高等学校総合文化祭」のステッカーがドアに貼ってあるのを発見。新潟に入ったことを実感する。左手を流れる信濃川沿いに下り、平野のひらけたところで信越本線と合流。長岡に到着。

 新潟行に乗り換える。田んぼの中をひたすら走る。

 西日本では田んぼが広がる景色でも必ず山が迫っていた。ここは地平線まで田んぼが広がっている。

 新潟につく頃には薄暗くなっていた。駅前は高校生でいっぱい。しかし地元の高校生ではなく、大きな荷物を手にしている。修学旅行生のようにも見える。総合文化祭に参加するために新潟入りした集団のようだ。

 駅前の地図でホテルの場所を確認し、万代橋のほうへ歩く。

 ホテルまでの道のりは長かった。

 へとへとの体で歩くこと50分。やっと到着。

 夜の町を歩き、夕食。生徒達は今夜、フトンのありがたみを知るだろう。かくいう私もベッドに入ってからあっという間に眠ってしまった。

新潟の朝

 85日、土曜日。

 新潟駅構内の喫茶店で朝食。写真部門の受付は目の前だった。食事をしている間にも高校生がどんどん集まってくる。弁当の予約をしていなかったので、JR直営のパン屋で昼食のパンを買っておく。

 さすがに全国各地から高校生が集まっただけあって、多い。写真を部活とする高校生はこんなに多かったのか。

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