七夕祭り

 88日、火曜日。

 今日も晴れ。旅で晴天に恵まれるのは本当にいいことである。

 部屋の障子を開けると竹林があった。生徒にモデルを要求され、庭を眺めているところを撮られた。

 道中庵YHは地下鉄の駅からも近い。地下鉄に乗ってみようと富沢駅へ。福岡市営地下鉄の姪浜と似たような高架駅だった。

 オブジェのある通り(定禅寺通り)に近い勾当台公園前まで乗る。そこで七夕祭りを見ながら散策することにした。

 人の多いこと多いこと。人の波をかき分けて進むのは容易なことではない。伊達政宗の銅像へ行くのを断念し、仙台駅へ戻る。

閑かさや…

 仙台で「青春18きっぷ」を2冊買う。1冊はJR北海道プラザで買った。一歩入ればそこは北海道。深名線(95日廃止)のオレンジカードなどが売られていた。

 食事する場所と暇と予算がないのでコンビニでお握りを買っておく。水分も補給できるようにお茶のペットボトルを買う。ぬるくはなるが、自動販売機でたびたび買うよりは安上がりである。

 山寺でコインロッカーに着替えなどのバッグを入れ、石段を登る。ふもとは炎天下で暑苦しいのに、木陰は涼しかった。蝉の鳴き声も涼しさを演出してくれるかのように反響している。ヒグラシの鳴き声がさらに涼しげで、流れていた汗がすーっと引っ込む。

 展望台から眼下の景色を撮影。走っている列車が、鉄道模型のように見える。

ちからこんにゃく

 山の中腹にある休憩所で力こんにゃくを食べる。

150円です」

 確か、前回は100円のはずでは…。

「ここまで運ぶのが大変だからですよ」

 知らなかった。次回は必ずふもとで食べよう。

 割り箸に団子のようなこんにゃくがささっていて、見た目には甘そうな団子なのだが、食べると醤油で煮たまさしくこんにゃくの味。

かみのやま温泉

 山形から米沢行の快速に乗る。山形から福島までは新幹線が乗り入れる関係でレールの幅が新幹線と同じ(1435ミリ)である。そのためこの区間を走る車両は台車が新幹線サイズになっている。在来線(1067ミリ)の列車が当たり前の感覚で車両の先頭を見ると、足元から伸びているレールの幅が異様に幅広く見えるので、それを見てもよくわかる。

 かみのやま温泉で時間を取り、温泉で汗を流すプランを立てた。ココの温泉は入浴料が30円である。

 公衆浴場は町中に何箇所もあるのだが、歩いてもどこにあるのかわからない。

「どこに泊まるの?」

 おばあさんが話しかけてきた。温泉に入りに来たことを話す。

「今は50円に値上げしたよ」

 そう言いながら、近くの公衆浴場まで案内してくれた。

 そういえば、以前来たときも、

10円の温泉はどこですか?」

30円に値上げしたよ」

 こんな会話をした。

 湯船はまん丸で、のんびりとつかり、手足を伸ばす。

 今度来るときはいくらで入ることになるのだろう。

米沢の駅弁

「米沢の駅弁は米沢牛を使ったものだ。しかし、乗り換えの時間がないからすばやく買うこと」

 米沢到着前に生徒に強調した。米沢からは新潟まで快速が走っている。新潟からは夜行急行「きたぐに」に乗り、これが今夜の宿となる。

 快速「べにばな3号」は2両編成のディーゼルカーだった。しかも満員。2〜3駅走ったら降りるだろうと思ったが、乗客は全然減らなかった。山形鉄道と接続する今泉でもクロスシートは確保できなかった。

 ドア近くのロングシートで駅弁の包みを開いた。

 2112分、新潟に到着。

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